この記事は、宮崎県椎葉村のバターサンド専門店「菓te-ri(カテーリ)」代表が、両商品を実食したうえで、原料・製法・食感・コスパ・ギフト適性まで本気で比較しています。
「バターサンド買おうかな」と検索すると、必ず上位に並ぶのがこの2つ。
- 六花亭マルセイバターサンド(北海道・帯広)
- PRESS BUTTER SAND(東京・BAKE INC.)
「結局、どっちを選べばいいの?」という疑問に、バターサンド専門店として 本音で お答えします。
結論を先に言うと、目的によって選ぶべき商品が変わります。この記事では、
- 原料・製法・食感の違い
- 価格・賞味期限・流通の違い
- 自分用・手土産・ギフトなど シーン別の正解
を、プロ目線で徹底的に比較します。
1. 一目でわかる比較表
まずは要点だけ一覧で。
| 項目 | 六花亭マルセイ | PRESS BUTTER SAND |
|---|---|---|
| 発売年 | 1977年(バターサンドの元祖) | 2017年(新世代の代表格) |
| 製造元 | 六花亭製菓株式会社(北海道帯広) | 株式会社BAKE INC.(東京) |
| 価格(5個入) | 約720円 | 約1,215円 |
| 1個あたり単価 | 約144円 | 約243円 |
| 賞味期限 | 約10日(要冷蔵) | 約30日(常温OK) |
| メイン素材 | 大粒レーズン+ホワイトチョコ+北海道産バター | キャラメル+ホワイトチョコ+発酵バター |
| クッキー食感 | サクほろ系 | サクサク系(プレス焼き) |
| 保存 | 冷蔵推奨 | 常温OK |
| 購入難易度 | △(北海道直送 or 一部百貨店) | ⭕(駅・空港・全国で買える) |
| ギフト適性 | 老舗の格・改まった贈答に◎ | おしゃれ・カジュアル贈答に◎ |
| 販売チャネル | 直営店・楽天・Amazon | 直営店・楽天・Amazon |
2. 【発売年・歴史】49年vs9年──元祖と新世代
六花亭マルセイ:バターサンドの元祖(1977年〜)
マルセイバターサンドは、現在のバターサンド市場を作った商品と言っても過言ではありません。
「マルセイ」の名前は、明治時代に十勝平野で日本初の本格バター製造を始めた 「マルセイバタ」 に由来します。北海道産バター(生乳100%)と、欧州風サブレ生地を組み合わせたのが、六花亭創業者・小田豊四郎氏のアイデアでした。
49年間、ほぼ製法を変えずに作られ続けています。「変わらない味」を求める層に圧倒的支持。
PRESS BUTTER SAND:新世代の代表格(2017年〜)
一方、PRESS BUTTER SANDは2017年にBAKE INC.が発売した、比較的新しいブランド。
「プレス焼き」と呼ばれる 格子状の焼き目 が特徴で、これによってクッキー部分の食感が均一になります。バタークリームの中に キャラメルソース を閉じ込めた二層構造も、新世代らしい設計。
東京駅・羽田空港・新大阪駅など、主要ターミナルに出店して一気に全国区に。Z世代・ミレニアル世代に支持されています。
専門店としての評価
- 歴史と完成度の六花亭
- 革新性と話題性のPRESS BUTTER SAND
どちらが上ということはなく、異なる時代の名作として両方とも価値があります。
3. 【原料・製法】何が違うのか
六花亭マルセイの原料・製法
バタークリームの構成:
– 北海道産バター(生乳100%)
– ホワイトチョコレート
– 大粒レーズン(カリフォルニア州産)
クッキー生地:
– 国産小麦中心
– バター・砂糖・卵
製法のポイント:
– バターのコクとホワイトチョコのまろやかさにレーズンの甘酸っぱさを合わせた構成
– 1977年発売以来、ほぼ同じ製法を守り続けている
– 要冷蔵(10℃以下)で香りと食感を最大化
PRESS BUTTER SANDの原料・製法
バタークリームの構成:
– バター(生乳・ニュージーランド産・国産)
– ホワイトチョコレート
– 食用精製加工油脂・水あめ
– バターキャラメル
クッキー生地:
– 北海道産小麦
– バター・砂糖・卵
製法のポイント:
– 二層構造(バタークリームの中央にキャラメルソース)
– はさみ焼き製法(プレス焼き)で格子状の焼き目をつける
– 常温流通設計(駅売り商品として)
専門店としての評価
両商品とも 北海道産バター と ホワイトチョコ をベースにしていますが、
- 六花亭マルセイ:北海道産バターとレーズンの甘酸っぱさ で味の輪郭を作る
- PRESS BUTTER SAND:ニュージーランド産バターとバターキャラメル で複雑さを出す
という方向性の違いがあります。「果実派」 vs 「キャラメル派」と覚えると分かりやすいです。
4. 【食感】サクほろ系 vs サクサク系
食べた瞬間の違いがもっとも顕著なのが 食感 です。
六花亭マルセイの食感
「サクほろ」型
- クッキーは軽くてホロホロ崩れる
- バタークリームと一体化して口の中で溶ける
- レーズンの粒感がアクセント
噛んでいくと、全体が一つにまとまって消えていく感覚。バタークリーム主役の構造です。
PRESS BUTTER SANDの食感
「サクサクザクザク」型
- クッキーは硬めでサクサク
- 噛むたびにキャラメルソースが流れ出す
- 食感のコントラストが楽しい
噛むたびに 異なる食感が現れる劇場型。クッキー主役の構造です。
どちらが好きか分かれる理由
- やわらかい食感が好きな人 → 六花亭マルセイ
- 食感の変化を楽しみたい人 → PRESS BUTTER SAND
これは完全に個人の好みなので、両方食べ比べてみることを推奨します。
5. 【価格・コスパ】どっちが買い得?
価格比較(2026年5月時点)
六花亭マルセイ:
– 5個入:約720円(1個あたり144円)
– 10個入:約1,440円(1個あたり144円)
– 20個入:約2,880円
PRESS BUTTER SAND:
– 5個入:約1,215円(1個あたり243円)
– 9個入:約2,200円(1個あたり244円)
– 15個入:約3,650円
コスパで見ると
1個単価で約1.7倍の差。六花亭マルセイの方がコスパは明らかに良いです。
ただし、価格差の理由を考慮すべき:
– PRESS BUTTER SANDは賞味期限が3倍(30日 vs 10日)
– パッケージのデザイン性とギフト感
– 駅売り価格(流通コスト)
「自分用・大量購入」なら六花亭マルセイ、「ギフト・パッケージ重視」ならPRESS BUTTER SANDという判断が現実的。
6. 【賞味期限・保存性】長く楽しめるのはどっち?
六花亭マルセイ
- 賞味期限:約10日(要冷蔵)
- 常温保存:基本NG
- 冷凍保存:可能(解凍時の質感変化あり)
「できたての美味しさ」を最優先した設計。保存性は犠牲にしています。
PRESS BUTTER SAND
- 賞味期限:約30日(常温OK)
- 常温保存:問題なし
- 冷凍保存:可能
「長期流通・ギフト需要」を見越した設計。長く楽しめます。
どっちを選ぶか
- すぐ食べるなら:六花亭マルセイ(できたて感を重視)
- 長く楽しみたい/プレゼントするなら:PRESS BUTTER SAND
7. 【購入難易度】どこで買えるか
六花亭マルセイ
- ✅ 北海道内の直営店:全店舗で扱い
- ✅ 楽天市場(六花亭公式店):通販可
- ✅ Amazon(公式・転売混在)
- △ 一部百貨店(北海道物産展のみ)
- ❌ 駅構内:基本なし
入手難易度:中。北海道に行く or 通販が前提。
PRESS BUTTER SAND
- ✅ 全国の主要駅構内
- ✅ 主要空港(羽田・成田・関西・福岡など)
- ✅ 楽天市場
- ✅ Amazon
- ✅ 一部高級スーパー
入手難易度:低。全国どこでも買える便利さ。
専門店としての評価
「今すぐ欲しい」なら、PRESS BUTTER SANDが圧倒的に便利。
「取り寄せでもいい」なら、六花亭マルセイの方が満足度高い。
8. 【ギフト適性】贈り物として比較
六花亭マルセイが向くシーン
- 改まった贈答(お中元・お歳暮・お礼)
- 目上の方への贈り物
- 「老舗の安心感」を演出したい時
- 北海道土産として
化粧箱の格調高さと、ブランドの長い歴史が「丁寧さ」を伝えてくれます。
PRESS BUTTER SANDが向くシーン
- カジュアルな手土産
- 若い世代への贈り物
- おしゃれさを伝えたい時
- 新幹線出張のお土産
パッケージのデザイン性と話題性で「センスの良さ」を伝えられます。
NGパターン
- ❌ 真夏の常温配送で六花亭マルセイ → 溶ける可能性
- ❌ 高級ホテルの手土産でPRESS BUTTER SAND → やや軽すぎる印象
9. 【シーン別】専門店が選ぶならこっち!
| シーン | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 自分用・コスパ重視 | 🥇 六花亭マルセイ | 単価が安く、味は最高峰 |
| 朝の通勤前にコンビニで | 🥇 PRESS BUTTER SAND | 駅売店で気軽に買える |
| 取引先への手土産 | 🥇 六花亭マルセイ | 老舗の格 |
| 友人へのカジュアルギフト | 🥇 PRESS BUTTER SAND | おしゃれ感 |
| お歳暮・お中元 | 🥇 六花亭マルセイ | 改まった贈答に最適 |
| 帰省土産(地元へ) | 🥇 PRESS BUTTER SAND | 駅で買って帰れる |
| 海外の方へのお土産 | △ どっちも | 日持ちで PRESS有利、ブランドで六花亭有利 |
| 自分への小さなご褒美 | 🥇 六花亭マルセイ | 1個144円のリーズナブル感 |
10. 【菓te-ri監修】最終ジャッジ:どっちを選ぶべき?
専門店として、最終的にどちらか1つだけ選ぶなら? という質問への答え:
「初めての1個」なら → 六花亭マルセイ
バターサンドという食べ物の 歴史と完成度 を一発で理解できる。49年間磨かれた味は、新世代商品が逆立ちしても作れない領域です。
「日常の1個」なら → PRESS BUTTER SAND
駅で買えて、長持ちして、味のバランスが良い。「いつでも安定して美味しい」 という強み。
どちらも食べ比べる価値あり
正直、両方食べてみるのが一番。1,800円で人生に2つの名作を味わえる と思えば、安い投資です。
11. プロが教える「両商品の最大限の楽しみ方」
六花亭マルセイの楽しみ方
- 食べる20分前に冷蔵庫から出す(常温戻し)
- 紅茶(アッサム)と一緒に
- 2つに割って、レーズンの粒感を確認
PRESS BUTTER SANDの楽しみ方
- 食べる15分前に常温戻し(駅で買って即食べてもOK)
- コーヒー(中深煎り)と一緒に
- キャラメル層が現れる断面を写真に
詳しい食べ方は 【菓te-ri監修】バターサンドの正しい食べ方 も参考にしてください。
12. もっと幅広く比較したい人へ
この2大ブランド以外にも、隠れた名作バターサンドはたくさんあります。巴裡 小川軒・ホシフルーツ・キノシタ・RUNNY CHEESE・高山堂AMATSUGIなど、菓te-riが本気で選んだランキングは別記事で詳しく紹介しています。
→ 【菓te-ri厳選】バターサンド専門店が本気で選ぶBEST10|2026年版
📦 マルセイバターサンドを買う
|
|
📦 PRESS BUTTER SANDを買う
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まとめ:六花亭マルセイ vs PRESS BUTTER SAND
| 一言で表すと | |
|---|---|
| 六花亭マルセイ | 完成された王道、変わらない名作 |
| PRESS BUTTER SAND | 進化する新世代、便利と話題性 |
どちらも「バターサンド」というジャンルの 頂点に立つ商品。優劣をつけるよりも、シーンと気分で使い分ける のが、専門店としての結論です。
最後に、私たち菓te-riの 「宮崎バターサンド」 も、上記2大ブランドとは違う方向で 「地方素材の力」 を追求しています。高千穂農場の生クリームを100%使用し36時間熟成させた高千穂発酵バターと、ベルギー産クーベルチュール、宮崎県産を中心とした厳選素材を使った、宮崎ならではのバターサンドです。
📦 菓te-ri 宮崎バターサンド 公式オンラインショップ
https://shiibaya.thebase.in/
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この記事を書いた人:椎葉昌史
宮崎県椎葉村でバターサンド専門店「菓te-ri(カテーリ)」代表。年間24万個以上のバターサンドを焼き続ける菓子職人。

